《停念堂閑記》155

《停念堂閑記》156

 

「停念堂寄席」」92

  

 

先生方の洞察力は ? 」

 

 

ようこそ、「停念堂閑記」へ。よくお越し下さいました。厚く御礼申し上げます。 

早速、恐縮で御座いますが、ここでの話は、相も変わらぬ、毎度毎度の代わり映えのしない、アホくさい、バカバカしい、クダラないと言う三拍子を兼ね備えた、行き当たりバッタリの、底、奥行きの浅い、要するにマヌケな話で御座います。

しかし、取り柄もございますよ。決して深刻にならないところです。夜、眠れなくなったりしませんからね。

すぐに忘れちゃっても、なんら問題は御座いませんよ。 

なんちゅったって、目的がヒマ潰しですからね。この目的さえ、しっかりと認識しておけば、万事OKで御座いますよ。

あるお方が申しておられましたよ。

ヒマ潰しにやることは、須(すべか)らくアホくさいものだと。

毎度毎度の《停念堂閑記》がそれを証明しておりますからね。 

さて、定年後の御同輩、きっと、持て余しているのでは。

毎日のヒマを。

お互いに、持て余しているヒマを、なんとか、あの手、この手で潰さなくては、ならないのですよ。これがリタイア後の最大の課題ですからね。

しかしですね。これは、これで、なかなか。ケッコウ手間隙かかるのですよ。

手間隙かからなかったら、ヒマ潰しにならないだろうって、ですか。

その通り。至極、ご尤もなご意見で御座います。同感、同感で御座いますよ。 

と言うことで、本日も張り切って、手間隙を惜しまず、たっぷり手間隙をかけて、連日のヒマと言う強敵に挑むことに致しましょう。

 

打倒! ヒマーッ!

A A O!  エイエイ オー!

ヒマ潰しとは申せ、些か次元の低い、掛け声でんなー。

情けねー! トホホ。

   

ようこそお越し下さいました。

お暑う御座います。まだ、7月に入ったばかりなのに、すっかりカキ氷のシーズン到来ですな。私らの子供の頃は、カキ氷と言えば、赤いシロップのイチゴが一般的で、値段も手頃で、子供の小遣いで事足りましたな。

これが、近年は、昔とはど偉く様変わりしまして、物凄く豪華になってきているので、驚きますなー。名前まで変わって、フラッペなんと言いますのですよ。

まずは、使用する氷が違う様ですよ。私の子供の頃は、ザッと70年ほど以前は、あまりカキ氷の氷自体には、今ほどの拘りはなかったと思いますね。田舎の故郷では、ほとんど、氷の味にあれこれ理屈を並べる事な無かった様に記憶しますな。どこぞの池で作られた天然氷だとか、どこぞの製氷屋さんで作られた氷だとか、ほとんど気にしてはいなかったと思いますね。

なにせ、育ったところが、田んぼと畑と周囲は山と言う環境でしたから、カキ氷などに御目に掛かる事自体、めったにありませんでしたからね。夏休み、学校で集団で海水浴に行くイベントがありまして、海水浴場に行くと、カキ氷に巡り会えましたね。

普段は、カキ氷などには縁がなく、冷たいものと言えば、専らアイスキャンデーでしたね。割り箸が刺さったミルク氷の棒でしたね。1本5円でしたよ。

10歳にまだなっていなかった頃ですね。姉にくっついて隣町の小学校の運動会見物に行ったのですよ。当時、田舎では運動会と言うと一大イベントでしたからね。隣の学校の運動会を見に行く習慣があったのですよ。隣町には、母親の実家がありましたので、昼にはそこにお邪魔して、運動会のご馳走にありついたりしましてね。

この時は、もの凄く暑い日でね。グランドにはあまり日陰がなかったので、もう、汗だくでしたね。当時は、熱中症とは言わず、日射病と言っていた様に記憶していますが、まさに、日射病続出の様な状況の日でしたね。

田舎の運動会には、屋台の出店が出ていましてね。小規模ながら、お祭りさながらの様相を呈していたのですよ。その中に、アイスキャンデー屋さんがあったのですよ。

ところが、小遣いは、親から預かって、姉が管理していて、私自身は持っていなかったのですよ。

とにかく暑くて暑くて汗だくでしたからね。これはもーアイスキャンデー以外にないわけですよ。それでもって、姉にせっついて、のべつ暇なしに、アイスキャンデーを買ってもらいましたね。時間的には、運動会見物は、せいぜい4時間弱と言う程度だったと思いますが、この間に、なんと10本を超えるアイスキャンデーをやっつけたのですよ。どうです。かなり頑張ったでしょう。当然のこととして、これで最後だからね、と言う姉の小言を尻目に、実に、執拗な弛まない努力によって、アイスキャンデーをゲットし、見事、日射病を撃退したのですよ。やっぱり努力に勝るものは御座いませんな。あっぱれでした。

が、姉には、そりゃーもーしこたま怒られましたね。もー、絶対に連れて来ない、と宣言されてしまいましたよ。まー、当たり前といえば、当たり前のことですわなー。

これが、昨今の氷事情はと言いますと、さすがに割り箸アイスキャンデーには、お目にかかれなくなりましたね。木製の平たい短い代物に代わり、たまにアタリなんて出たりしますが。

波図柄の上に赤字の “氷” の旗もあまり見かけなくなましたね。

今のかき氷屋さんは、小洒落たカフェ風のお店が多いのですかね。年寄り、子供だけでは、ふらっとは入りづらい環境となっている様子ですなー。フラッペと言うくせにね。

なんたって、かき氷の風体が一変してますからね。以前は、イチゴ、メロン、ブルーハワイと言ったところが一般的でしたが、この頃のは、なんだか聞いたことも無いようなフルーツなどがトッピングされていたりして、アイスクリームに本体が奪われていたり、豪勢になっている様ですなー。当然、お値段の方もね。それなりに豪勢になっているようですなー。テレビでは、2000円、さらに3000円台のも珍しく無いような事態も放映されていたりしますなー。こうなれば、暑いなー、かき氷でも食うか、と言う気楽さがなくなりなすよね。かなり根性を入れて、かからなくてはね。とかく、年寄はグチが多くなりましてね。申し訳御座いませんね。

もっとも、かき氷に限らす、豪華なトッピングは、他の食べ物にも、流行っているようですなー。

とにかく、何にでも、マヨネーズをかければ、と言うマヨラーと呼ばれる方もおいでのようですが。

麺類では、冷しラーメンのトッピングも賑やかのようですが、ソーメンがなかなかトッピングには向いているようですね。イチゴが添えられている程度なら可愛いもので、ソーメンの味自体に大きく影響しないでしようが、なんでもかでも載っければいいと言う訳には、行かないでしょうね。フルーツ盛りだかサラダだか、分からなくなってますからね。

その点、ソバは、トッピングには不利ですかね。イチゴ、リンゴ、ナシ、ブドウ、ミカン、パイナップルなどなど山盛りのザルソバとなると、ちょっとねー。まー、好きずきでしょうから、とやかくは申しませんが。

 

さて、何時ものように下らない事を、ダラダラとやっていますが、実は、今日のテーマ ? は、と言うほどの大袈裟な事は御座いませんが、アイスキャンデーでも、かき氷でも、ソーメンでもソバでも御座いません。言うならば、人の癖(クセ)とでも申せば、判り良いかも知れませんね。

どんな癖かと言いますと、言ってみれば、個々人の思考の在り方についてとでも申せば、判り良いのではと思われますがね。とは、申せ、漠然としていて判り難いかと、思われますが、大袈裟なことでは御座いませんよ。単なる軽い世間話、今流に申しますと、まさに、つまらねー、ネット話と言うことになりますかね。

さて、より分かり良く更に対象を絞りますと、ここでは、要は、個々人が生きていく上で、過去に考えの重点を置いているか、それとも今現在に重点を置いているか、それとも未来に重点を置くか、この個々人の思考の傾向について見ていこう、と言うことですよ。

と言うと、なかなかなものか、とお思いでしょうが、どっこいそうはいきませんよ。要は、与太話で御ざんす。

人それぞれ物事を考え、判断していく時に、過去にこだわる癖があるか、それとも、もっぱら今現在の目先の事ばかり気にしている癖があるか、それとも、未来を想定して物事に取り組む癖があるか、と言う様な事について、愚考してみよう、と言う魂胆なのですよ。

 

この頃は、ようやく「新コロナ」関係の規制が緩くなって、これまでじっと我慢の人達が、一気にあちらこちらにお出ましになりまして、あちこち物凄く賑わってますなー。3年余りの自粛の反動なのでしょうね。生き甲斐を何処に求めているかは、個々人によって異なる事は、申すまでも御座いませんが、多くの方々は、日々の生活においては、面白、楽しくと言う点に、重きを置いているのでは無いのでしょうかね。この面白い、楽しいと言う事柄は、実に色々だと思われますが、例えば、旅行が一般的に人気がある様ですね。いい景色、珍しい建物、史跡などなど、行った事がないところで、新しい経験をすることが、実に面白い、楽しいと言うことになるのでしょうな。

そこへ、テレビ局の方が、カメラ・マイクを引き連れて取材に現れますな。そして、大抵、この度の旅行の目的は ? てな事に話を向ける事が多いですな。そうすると、色々ですが、「想い出づくりに」とお応えになられる方が、実に多く見受けられるのですよ。ウソだと思ったら、今度、テレビでこんな取材の場面に、気を付けてみて下さいよ。ソファーに寝そべって、煎餅を齧って、お茶をすすりながらで結構ですから。

手間暇かけて、金かけて、高速道路の渋滞のビリにくっ付き、食べ物屋の長蛇の列のビリにくっ付き、ぶつかりながら人混みを掻き分けて、楽しんでいる目的は、「想い出づくり」なのですよ。なお、人混みを掻き分けなくとも、良いのですよ。人っ子一人見当たらない、田んぼと畑の田舎道で、ボウホヴに茂った雑草を掻き分け掻き分けても、一向に構いませんよ。人それぞれの好みですから、それぞれの楽しみ方についてとやかくは申しませんよ。

 

ところが、ここに今回の話のネタが転がっているのですよ。

そうです。ここに先に言った、個々人が生きていく上で、「過去にこだわる癖があるか、それとも、もっぱら今現在の目先の事ばかり気にしている癖があるか、それとも、未来を想定して物事に取り組む癖があるか、この個々人の思考の傾向が現れているのですよ。

そうです。「想い出づくり」に楽しみの重点を据えておられる方は、「過去に考えの重点を置いている方」と言えると思うわけですよ。旅へ出て、綺麗な風景に出会い、大いに感激し、写真に納め、史跡を見て新知識を得て感心したり、食べ物屋さんの長蛇の列を堪え忍んで、ようやくゲットした名物に旨い物なしの名物にありつき、まさに旅を楽しんでいる最中は、その旅にどっぷりと浸かって、その瞬間を楽しみ、大いに満足して、たっぷりと幸せを感じておられると思いますが、その時だけではないのですね。それから何年か時間を経た後のある時に、そっと思い出す、この想い出が、なんとも楽しみなのですよ。このために、「想い出づくり」の旅に出かけるのですから。

このタイプのお方は、実に「過去に考えの重点を置くお方」すなわち「過去重点指向型」のお方と、言えると思うのですよ。もっとも、私の独偏(独断と偏見の略語)ですがね。

 

さて次に、「もっぱら今現在の目先の事ばかり気にしている癖」の独偏(独断と偏見の略語)「目先重点指向型」について、ちょっとだけ見ておく事にしましょうか。

「目先重点指向型」に付いては、もー何にも四の五の申す事は御座いませんな。要するに、現実重視の方ですよ。過ぎ去った過去のことなど、いちいち拘っていられない、また、どうなるか分からない未確定な未来の事などにカマっていられない、今現在が問題なんだよ。と言うタイプですね。

このタイプの方は、きっと一番得をする様ですよ。一緒に食事に行ったりして、ラーメンを注文して、チャーシューは後の楽しみに、なんて、とっておこうものなら、「お前、チャーシュー嫌いか」なんて、いきなりパクッと食べちゃう方ですからね。カレーを頼んでも、はじめにルーばかり食べちゃって、ご飯だけ残ったら、お前まだルー沢山残っているな、少し食べてやるよ、恩ぎせがましく、なんの躊躇いもなく、さらっていっちゃうからね。海鮮丼でも、ウニ、イクラなどは、さっさと食べてしまつて、隣の人の丼に手を出して来ますからね。たまったものでは御座いませんよ。

とにかく、一番美味そうなところを躊躇なくパクパクと行きますからね。勿論、食べ物に限った事では御座いませんよ。社会万般において、とにかく、目先の問題に最も強い関心を持ってらっしゃるお方で御座いますよ。今現在を如何に有意義に過ごすか、と言う点に思考の中心をおいているお方様であります。

次に、未来を想定して物事に取り組む癖がある方についてですね。

独偏(独断と偏見の略語)で、「未来重点指向型」につてですが、これは、言うまでもなく、過ぎ去った過去に拘るよりも、また、現在の目先の問題ばかりに目をやると言う事より、今後の展開に関心の重点を置いて、物事に臨む事を指向している方ですよね。

「目先重点指向型」の方からすると、どうなるか分からない未来の事よりも、今現在目の前で展開されている事に関心を持ち、そこに重点をおいて、物事を考える方が、大切に決まっていると思われるでしょうね。確かに、今を生きている人々は、正に現時点を生きているのですから、現時点に最大の関心がある訳でしょうね。

しかしですね、現時点で物事を考える場合に、どちらかと言うと回顧的な思考によって、物事に取り組もうする場合と、過去は殆ど気にせず、現時点の事情を最優先に、物事に取り組もうする場合がありますね。以前に勤務先である問題について、会議を重ねて意見交換を行っていたところ、甲氏はこれはAだと強烈な意見を述べていたのですが、これが翌日になったら、これは絶対にBだと言い張り出したのですよ。どう言う理由だと問いただしたら、昨日は気が付かなかった事に、新たに気が付いたのだと、と言うのですよ。しかし、昨日今日の問題ではなく、この点については、随分以前から議論し続けていた事だったので、一晩寝たら意見が変わったと言われたのでは、なかなか納得行かない事がございましたな。「過去重点指向型」の方は、まず、この様な事は言い出しませんが、「目先重点指向型」の方は、これまでと異なる事を平然と言い張りますからね。明日になったら、また、異う事を言い出し兼ねないので、信用ならなくなるのですよね。

これに対して、「未来重点指向型」の方は、幾分現実離れした事をでも、想像力豊かに、見通す事を指向するタイプですね。どの様な事を対象にするかは、それぞれによって、異なるでしょうが、このタイプの方には、優れた洞察力が望まれますな。

「目先重点指向型」は実情が目の前にある訳ですから、それを見据えれば事足りる訳ですね。「過去重点指向型」の人は、過去の事実から教訓を引き出して、現実の問題の処理に当たれば良い、と言う事ですね。

これに対して、「未来重点指向型」は将来をどうするか、どうなるかを考えの基礎にして、論理を手掛かりに、より良い未来を指向すると言う事になりますね。ですから、より広い視野を持つ必要がありますね。要するに、より高度な洞察力が必要になる、と言う事ですね。なにせ、いまだ未定の事を現時点で予想しなくてはならないので、なかなか簡単では御座いませんな。洞察力に優れた方でないと不向きですね。

 

ところで、今現在の政治、経済、社会などに目を向けてみますと、どうでしょうね。ここで問題としたいのは、今現在の政治、経済、社会等について、どの様にすれば、皆が安心して、楽しく生活する事が出来るのか、と言う事を専らの仕事としておられるはずの御方々ですよ。手っ取り早く申しますと、国会議員をはじめとする政治家先生の方達ですよ。

この先生方のなさっている事は、と言います、多面に及びますが、実に過去においてやった事の失敗の尻拭いが、とてつもなく多いのですよ。過去に、しっかりと検討せずにやった政策の後始末をどうするか、と言う事が、実に多いのですよ。馬鹿馬鹿しい限りですね。これは結論的に申しますと、政治家先生の大多数が、「目先重点指向型」だと言う事ですよ。いってみれば、選挙対策の目先の事にしか目がいかず、その政策を行えば、将来どうなるのか、と言う側面を殆ど考えない、御粗末を延々と続けているからですよ。短慮の政策は、時期に具合の悪さを呈する事になりますね。

例えば、現在問題となっている少子化の問題、年金問題原発問題、国防問題、食料問題、防災問題、マイナン保険証問題等々、あげればキリが御座いませんな。今も続く「未来重点指向型」の政治家の不足、現議員の洞察力の無さが、恨まれますな。

重要な政策に対する検討が未熟のまま、「目先重点指向型」の議員に押しまくられて、いつも中途半端な議論の末に、重大事案を決めてしまい、すぐに綻びが現れて、あたふたする有様ですね。今現在最も注目されているマイナン保険証問題など、何をやってるんでしょうね。綻びが目立ったら、その部分だけ繕いで誤魔化そうとする。誤魔化しのせいで、また、別の新たな綻びが現れる。全くキリが御座いませんな。

どうしてこうなるのだ、と言うと、誰しも自覚がこざいますなー。きっと、この様な政治家を選挙で当選させた、国民有権者のせいですだよ。何を隠そう殆どが、「目先重点指向型」の有権者が多いからではないでしょうか。難しくて取り組み難いけれども、「未来重点指向型」を指向して欲しいものと、ジジーは嘆くのですだよ。

 

アーア、将来の年金はどうなるのだ !

アーア、人口減少の結果はどーなるのだ !

アーア、原発の後始末をどうするのだ !

・・・・・・・・・・ !!!

アーア、先々は、どうなるの ? ? ? ? ?

「未来重点指向型」の方、何とかしてー。期待しているよー。

 

結局は、ジジーのボヤキと言う落ちで御座います。

どうも御付き合い、有り難う御座いました。

お疲れ様でした。

御後がよろしい様で。